「干し芋を自分で作ってたくさん食べたいけど、作るのは難しそう……」と思っていませんか?実は干し芋の作り方は意外に簡単。時間や手間はかかるものの、料理が得意でない方でもできるくらいの難易度です。そこでこの記事では、干し芋の作り方をわかりやすく紹介していきます。干し芋を作ってみたいという方や興味のある方はぜひチェックしてください。
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干し芋の作り方
名前の通り、芋を干して乾燥させて作る干し芋。作る時は「蒸(ふ)かす」「切る」「干す」の3ステップが基本となります。ステップごとに作り方をチェックしていきましょう。
1.さつまいもを蒸かす
さつまいもをよく洗ったら、皮をむかずに蒸し器に並べ、1〜2時間かけて芯までじっくり蒸かします。「ステンレス蒸し器」や「せいろ」など蒸し器の種類によって使い方が異なるため、お手持ちの製品の取扱説明書をよく読んで使用しましょう。
蒸し器がない場合は、炊飯器に入れて水を3合目のメモリまで入れ、普通の炊飯モードのスイッチをオン。竹串を刺してみて、中心部までスーッと入るようになっていれば「蒸かす」ステップは完成です。まだ硬い場合は5分ずつ時間を追加しながら様子を見てください。
2.さつまいもを切る
さつまいもを取り出したら、熱いうちに皮を剥きます。軍手をはめたり、ふきんで包んで持ったりしながら、火傷に注意して剥きましょう。バターナイフや箸を使って剥くのもおすすめです。皮のすぐ内側にある茶色い甘皮まで取り除くと、干し芋がきれいな黄金色になりやすくなります。
皮が剥けたら少し冷まし、1cmほどの厚みで好みのサイズに切りましょう。輪切りでも縦長でもOK。熱いうちにカットすると崩れやすいので注意してください。
3.さつまいもを干す
切ったさつまいもを乾燥ネットに並べて天日干ししていきます。乾燥ネットは大手通販サイトで1,000円以下から購入可能です。涼しい晴れの日にベランダに吊るし、約1週間干しましょう。気温が18度を超える時は室内に入れて腐敗を防ぎ、また雨が降る時も室内に移動させて濡れないようにします。
完成後に1週間以上保存したい場合は1週間以上干してしっかり水分を抜く必要がありますが、1週間以内に食べ切るのであれば4日干しくらいの半生状態で食べるのも美味しいですよ。
干し芋を作る時のコツ
作り方がわかったところで、続いては干し芋を作る時のコツを3つ紹介します。
甘いさつまいもを使う
干し芋の味は、使うさつまいもの味に左右されます。おすすめなのは甘いさつまいも。ねっとり系で上品な甘さが特徴の品種「紅はるか」が王道的人気があります。濃厚な甘さとねっとり感が特徴の「泉13号」は、干し芋好きの間で有名な希少品種です。
またさつまいもは、収穫後に数ヶ月間保管して「追熟」させることで甘さが増します。スーパーで購入したさつまいもなら2週間ほど、1本ずつ新聞紙で包んで温度14℃前後の冷暗所で保管してから調理してみてください。
しっかり芯まで蒸かす
「蒸かす」の段階でしっかり蒸かせていないと、出来上がりの味がやや落ちてしまいます。通常、蒸かし芋を作るときは30分ほど蒸せば完成しますが、干し芋を作る場合は1〜2時間かけてじっくり蒸します。美味しい干し芋を作りたい場合は意識して時間をかけてみてください。
10月〜11月に干す
干し芋は涼しくて湿度が低く降水量の少ない10月〜11月に干すのがベスト。暑い日の方が乾燥が早くてよいのでは、と思いがちですが、気温が18℃を超えるような日に干すと腐敗してしまう場合も。そのため干し芋は秋に作ることをおすすめします。
干し芋の保存方法
干し芋を保存するときは、10℃以下の冷暗所に置きましょう。室内温度が10℃を超える日は冷蔵庫に入れるのがおすすめです。柔らかめの干し芋の場合は、そのままでは乾燥してしまうのでジップ付きの保存袋に入れて密封するとよいでしょう。
長期間保存したい場合は冷凍も可能です。1枚ずつラップで包んでジップ付きの保存袋に入れて冷凍庫へ。解凍するときは冷蔵庫に一晩入れてゆっくり解凍するか、ラップをはずしてオーブントースターで焼くと美味しく食べられます。
干し芋の作り方を試してみよう
干し芋の作り方を紹介しました。1〜2時間かけてじっくり蒸かしたり、約1週間干したりと、手間や時間はかかりますが、そこまで難しい工程はありません。「干し芋は好きだけど、市販で買うと高い」「理想のかたさ・甘さの干し芋がない」などと思っている方は、ぜひこの記事の作り方を参考にしながら自宅で干し芋作りに挑戦してみてください。