買ってきたさつまいもを食べたときに、思ったよりも甘くない…とがっかりしてしまった経験はありませんか?実は「追熟」を行えば、まるでさつまいも専門店のようなしっとり甘いお芋を、自宅でも食べられるんです。この記事では、さつまいもを追熟させる方法や、追熟させるのにベストな期間や環境をご紹介します。特別な道具も使わず簡単に挑戦していただけるので、ぜひご覧くださいね。
この記事を読むための時間:3分
さつまいもを追熟させると甘くなる理由
甘みの足りないさつまいもも、自宅でさらに熟成させることによって十分に甘くなります。さつまいもを適した環境下に保管することで、さつまいも内のデンプンが少しずつ糖化して、糖度がぐっと上がり、コクと甘みが強くなってよりほくほくとした食感に仕上がります。
さつまいもを追熟させるのにベストな期間と環境
さつまいもの糖化を促進するためには、温度や湿度を十分にコントロールしながら保管する必要があります。ここでは、さつまいもを追熟させるのにベストな時間と環境をご紹介します。
さつまいもを追熟させるのにおすすめの期間
さつまいもの追熟に必要な期間は、さつまいもの大きさや収穫した時期、手に入れた時点での熟し具合によって異なります。スーパーで販売されているさつまいもは、ある程度熟成されているケースもあるため注意深い観察が必要です。
収穫したての未熟なさつまいもであれば、2、3ヶ月の熟成期間を要するケースもありますが、スーパーで販売されているものの場合は、2週間程度で甘く熟成するかもしれません。皮表面の紫色が濃くなってきたら、追熟がうまくいっているサインです。
さつまいもを追熟させるのにおすすめの環境
さつまいも追熟させるのに適した温度は、14℃前後、湿度は85%〜90%の間だといわれています。それよりも気温が上がると芽が出て傷みやすくなり、温度が下がると低温障害を起こしやすくなってしまいます。そのため、うまく糖化を促進するためには、温度と湿度を上手にコントロールして保管することが大切です。
さつまいもを追熟させる方法
- できれば土がついた状態の、傷のないさつまいもを選びます。
- さつまいもを洗わずに、土がついた状態のまま3日間ほど陰干しをし、余分な水分を飛ばします。
- 土を軽く払って新聞紙で包み、風通しの良い場所で寝かせましょう。
- まずは2週間ほど放置します。熟成を開始した頃よりも皮の色が濃い紫色になっていれば、熟したサインです。1つ食べてみてまだ甘みが足りない場合には、さらに追熟させましょう。
たくさんのさつまいもを長期保存する場合には、新聞紙に1つずつ包んださつまいもを、バスタオルを敷いた段ボールに入れて、しっかりと蓋をしましょう。包む際に、ビニール袋では無酸素状態になってしまい鮮度が落ちてしまうため、必ず新聞紙を使用してください。またさつまいもを選ぶ際には、傷がないものを選びましょう。傷のあるさつまいもは、追熟中にさらに傷みが進行してしまいます。
それでも甘さが足りない場合
さつまいもを追熟させても、甘みが足りないと感じる場合には、調理方法を工夫してみることで美味しく食べられます。さつまいもは70℃前後の温度でじっくりと加熱することで、デンプンが麦芽糖に変わり、甘みが引き出されます。
デンプンを麦芽糖に糊化させるための酵素が最も活発に働くのが、70℃前後だとされているため、適切な温度を保ちながら加熱しましょう。またさつまいものポタージュスープや、滑らかになるまで潰してさつまいもコロッケにしてみるのもおすすめですよ。
まとめ
いかがでしたか。この記事では、さつまいもを追熟させる方法や、追熟させるのにベストな期間や環境をご紹介しました。さつまいもの糖化を促進するためには、温度は14℃前後、湿度は85%〜90%の環境下で保管しておくことが大切です。温度や湿度の管理が大変ですが、この条件さえ満たすことができれば、おいしいさつまいもを自宅でも食べられますよ。今後は購入したさつまいもをすぐに食べずに、追熟させてみてくださいね。