さつまいもの白い汁は食べられる!正体や見分け方をご紹介
生のさつまいもを切ったときに、断面から乳白色の液体が出てきてびっくりした経験はありませんか?白い液体の正体がわからないと、食べるのもためらってしまいますよね。実はさつまいもから出る白い液は、人体に害のない成分で問題なく食べられます。
この記事では、さつまいもににじむ白い液の正体や、摂取することで得られる効果をご紹介します。さつまいも自体の色が白くなっている状態についても解説するので、気になる方はぜひ最後までご覧くださいね。
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さつまいもの白い液の正体はヤラピン
さつまいもを切ったとき、皮付近ににじむベタベタとした白っぽい液体は、ヤラピンと呼ばれる成分です。このヤラピンは糖脂質の一種であり、芋類の中ではさつまいもにしか含まれない特殊な成分です。またヤラピンは熱に強く、加熱調理をしても栄養成分が変質しないといううれしい特性があります。
ヤラピンは元々乳白色の液体ですが、さつまいもが含むクロロゲン酸と結びつくことで黒く変色します。さつまいもの表面に付着する場合があるため、黒カビと間違えられることもありますがカビ臭さがなく、光に当てるとツヤがあるのがヤラピンの特徴です。
【健康・美容】ヤラピンのうれしい効果
ヤラピンは腸のぜん動運動を促す働きを持ち、便を柔らかくしてくれます。さつまいもを食べると便通が改善されるのは、食物繊維による効果だけではありません。ヤラピンと食物繊維の持つ効果が相乗されることで、腸内環境が整うのです。腸内環境が整うことで、肌の調子が良くなったりデトックス効果を得られたりなど、健康や美容を気にする人にとっては欠かせない栄養成分です。
さつまいもの実が白くなる原因は?
さつまいもを切ったときに、中の実自体が白っぽく見えることはありませんか?ここでは、さつまいもが白く見える原因について解説します。
元々が白い品種
まず最初に考えられるのが、そもそも白い品種であるケースです。さつまいもには実がクリーム色のものやオレンジ色のもの、中には紫色のものまで、色とりどりの品種が存在します。もともとの色が白い品種であればもちろん問題なく食べられるでしょう。ほくほくした食感の若干粉っぽいタイプのさつまいもは、実が白い傾向があるようです。
さつまいもに含まれるアク
さつまいもを切りっぱなしにしていたときに、切り口が白くなっている場合は、にじみ出てきたアクが、乾燥して固まったものだと考えられます。食べても人体に影響はありませんが、変色を防ぎたい場合には、切ったらすぐに水にさらしてアク抜きを行いましょう。ヤラピンの作用によって、断面が黒く変色するのも防げます。
さつまいもの皮にはたっぷりと栄養が含まれているため、捨てるのはもったいないですが、どうしてもアクや変色が気になる方は皮を厚めに剥いてください。
カビによるもの
湿度の高い場所でさつまいもを保管していると、時々カビが生えてしまいます。特に切って保存する場合には、断面が変色したりカビが発生したりするため、注意が必要です。
カビの中でも白カビが発生した場合には、ふわふわとした綿状のカビがさつまいもに付いて、白っぽく見えるケースがあります。白カビが生えた場合には、カビの部分や傷んでしまった部分を取り除いてから調理します。中までしっかりと火を通してから召し上がってください。
まとめ
いかがでしたか。さつまいもににじむ白い液の正体や、摂取することで得られる効果をご紹介しました。さつまいもから出てくる白い液体の正体は、さつまいも特有の成分「ヤラピン」でした。問題なく食べられることはもちろん、腸内環境を整えてくれたり胃の粘膜を保護してくれたりなどの効果があり、ぜひ積極的に取りたい成分です。
またさつまいもは品種の特性やアク、カビなどの原因で実が白く見える場合があります。品種の特性やアクであれば問題なく食べられますが、カビが生えていた場合には、傷んだ場所とともにしっかりと切り取り、よく加熱して食べなければなりません。白くなっている原因をしっかりと見極めて、おいしくさつまいもを消費してくださいね。